日本最強の弁護士軍団のイメージ

僕は今まで50人以上の弁護士とバトルしてきました。その多くは悪徳業者の顧問弁護士なのですが、中にはテレビに出てるような有名人も混じっています。このサイトを開設して間もない頃、はじめて自宅に内容証明郵便が届いた時はビビリましたが、今じゃすっかり慣れっこです(笑)

サイトの性質上、脅されることは日常茶飯事なのですが、時には自宅まで訪ねてこられたり、探偵を付けられたりした事もあります。おかげで、人の気配には敏感になりました(笑)

さて、弁護士も医者と同じくらいジャンルごとの専門性が高いということは、ご存知の方も多いと思います。過払い請求ばかりしている弁護士に出会い系の返金を頼むことは、足をくじいて脳外科医に行くようなもの。とはいえ普通の人は、良い弁護士と悪い弁護士の見分け方などまったく分からないと思います。ここでは、出会系・占い・支援詐欺・ワンクリ詐欺など、ネット関連の詐欺被害の返金に強い弁護士さんの選び方を紹介したいと思います。

【1】まずはプロフィール確認

詳細なプロフィールを掲載していない弁護士は、絶対に避けるべきです。驚くべきことに、何割かの弁護士事務所は、弁護士がいない状態で運営されています。不動産屋の宅建主任者と同じで、名義だけ貸しているのです。

そういう事務所は当然ながら、ロクでもない素人連中だけで運営されています。債務整理や破産手続きなどの誰でもできる簡単な業務をこなしたり、他の弁護士事務所に仕事を回して、その紹介料で稼いでいたりします。

そのような悪徳弁護士事務所の看板弁護士の経歴を詳しく調べてみると、年齢が80歳くらいだったりします。本人は自宅で寝たきりとかで、まさに名前だけ貸しているのです。弁護士に定年はないので、こういう事が起きます。名前と「●●弁護士会所属」ぐらいしか書いていないようなところは、避けた方が無難です。

【2】顔写真の有無

僕に接触してくるのは、ほぼほぼ悪徳業者の顧問弁護士なのですが、その9割がネットで顔出しをしていません。メールや手紙が来ると、いつもどんな顔したヤツなのか確認するためにネットで検索するのですが、殆どが顔出しNG。SNSなどもやっておらず、中には事務所のホームページすらない事もあります。(どうなってんねん!)

詳しく調査をすると、上記で説明したような「弁護士不在の弁護士事務所」だったなんてケースもありました。いつ電話しても弁護士が不在で、よくよく調べてみると、記載されているのはレンタルオフィスや電話秘書の番号だったりしたこともあります。

僕も完全に顔出ししているワケじゃないのでエラそうな事は言えませんが、弁護士なのに顔出しNGにしている人というのは、何らかの事情があると考えるのが自然です。依頼するのであれば、ネットに堂々と顔写真を載せている人にした方がいいです。

【3】得意分野の明記

最近のサクラ出会い系・悪徳占いサイト・支援金詐欺などのシステムは、おそろしく複雑なので、このジャンルに明るい弁護士に頼まないとまずお金は返ってきません。なにせ、本物の会社住所や固定電話の番号を記載している業者など皆無で、運営会社やサーバーが、海外にあることも珍しくないのです。

ここで詳しいことは書けませんが、ある特殊なコネクションやツールの存在を知らないと、業者と連絡をとることすらできない状況になっているのです。返金に強い弁護士は、必ずホームページなどに「出会い系等で騙されたお金を取り戻します」などとデカデカと書いています。

逆にダメな弁護士事務所ほど、「取扱い案件一覧」のページに「借金問題・離婚問題・相続問題・労災問題・不動産関連・企業法務・国際法務・建築紛争・交通事故・民事裁判・刑事事件etc…」などと、これでもかと書いています。そんなオールジャンルに強い弁護士なんて、いるワケないのです。

【4】そもそも弁護士かどうかを確認

日本国内の全ての弁護士は、日弁連(日本弁護士連合会)に登録しなければならないと弁護士法で定められています。日本弁護士連合会のHP でHITしない人物は、そもそも弁護士ではないので、当たり前ですがそういう人に依頼してはいけません。日弁連がこのようなページをわざわざ作らなければならないほど、自称弁護士を語る詐欺師というのは多いのです。

司法書士や探偵事務所などでも出会い系の返金ができると宣伝しているところがありますが、司法書士の場合は扱える金額が法律で「140万円以下」と定められており、しかも弁護士と比べると色々と法律上の制約もあるので、やや不安が残ります。探偵事務所の場合は論外です。弁護士と司法書士以外が業者と返金交渉すること自体が違法となっているので、そのようなところは絶対に利用してはいけません。ちなみに「●●返金相談センター」みたいな名前のところは、殆どが探偵事務所です。

以下に名称の定義を書いておきます。実は、弁護士法で弁護士のいる事務所は「●●法律事務所」と名乗らなければならないと定められており、逆に弁護士以外の者がこれを名乗ることを禁じています。

事務所名(サイト名)の定義

法律事務所:弁護士が1人以上いる
総合法律事務所:弁護士が1人以上いる
法務事務所:司法書士が1人以上いる
司法書士法人:司法書士が1人以上いる
法務会計事務所:行政書士が1人以上いる
税務会計事務所:税理士が1人以上いる
●●法律相談センター:誰でもできる
●●返金相談センター:誰でもできる

【5】懲戒処分歴の調査

弁護士といえども人間ですから、間違いを犯すこともあります。ただ中には本当に悪い人もいますので、そういうのは避けたいところです。実は、年間約100人ほどの弁護士が、何らかの懲戒処分を受けています。

一番新しい2023年のデータで見てみると、実に2,587件もの懲戒請求が出されています。日本にいる弁護士の総数は44,916人ですから、5.7%という割合になります。で、この中で実際に懲戒処分を受けたのは114人です。

この数字を高いと見るか低いと見るかは人それぞれですが、「弁護士の懲戒請求」なんて制度があること自体ほとんどの人が知らないという事をふまえると、決して低くはない数字だと僕は思います。依頼する前には必ず、「弁護士名+処分」で検索しましょう。何らかの懲戒処分を受けていれば、必ずHITします。

【6】パラリーガルの優劣

弁護士ばかりがフィーチャーされがちですが、実はパラリーガル(弁護士事務所のアシスタントスタッフ)の優劣も同じくらい大事です。なぜなら、弁護士事務所で行われる業務の大半は、パラリーガルが行っているからです。弁護士1人に対して、パラリーガルが10人以上いるところも珍しくありません。

優秀な弁護士の元には、優秀なパラリーガルが集まります。彼等の中には、司法試験挑戦中という人も多く、弁護士顔負けの法律知識を持っている人もいます。こればかりは外からでは分かりづらいですが、電話をした時に対応してくれるのは殆どがパラリーガルの方達でしょうから、その対応で見極めるのも1つの方法でしょう。

たまに「連絡をくれるのはいつもスタッフばかりで、弁護士本人はまったく連絡をくれない」という相談を頂きますが、それはむしろ当たり前のことで、弁護士本人が電話をとったり、依頼人にしょっちゅう電話をしてるようなケースの方が問題です。まともな弁護士の先生というのは、たいてい忙しいものなのです。

【7】さいごに!!

債務整理や遺産相続などのベタな案件であれば、法テラスや各弁護士会に相談すればその分野に明るそうな弁護士を紹介してくれますから、それで十分だと思いますが、ネット犯罪に関してはあまりに特殊すぎるので、従来の探し方では通用しません。なにしろ、警察ですら対応できていないのです。近年のネット犯罪というのは明らかに「犯罪業界の新事態」であり、極めて特殊性の高いものです。

一昔前よりはネット犯罪に強い弁護士が増えましたが、それでも日本国内にまだ数十名程度しか存在していません。バナーを貼らせていただいてますが 大地総合法律事務所の佐久間弁護士 はその内の1人です。

実際にお会いして色々とお話も聞いてみましたが、一言でいうと「とってもいい人」です(笑)「先生」とよばれる職業の人達特有の威張った感じもなく、どちらかというと物静かな方だと思いますが、正義感というか情熱というか、そういうのが話しているとヒシヒシと伝わってくるような人です。パラリーガルの方達も、みんな本当に優秀です。ほぼ全員が、脂が乗り切った30~40代の年齢帯ということも心強いです。自信を持ってオススメしたいと思います。

色々と書いてきましたが、「中には悪い弁護士もいる」ということ。そして、「弁護士にも得意・不得意な分野がある」という事だけは覚えていただきたいと思います。

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記事執筆者:鬼島慶介